ハーレーのオイル交換の重要性!オイルはハーレーを長生きさせる?!
2016/08/24
yuki.k10
キング・オブ・モーターサイクルであるハーレーの伝統的な45度Vツインエンジンはカムシャフトやバルブ機構の変更が何度かあり、ナックル、パンヘッド、ショベル、エボリューション、ツィンカムと変化を遂げたハーレーのエンジンの変遷をたどってみた。
今やキング・オブ・モーターサイクルと呼ばれその存在はオートバイのカリスマとでも言うべき比類なき正しく王者の風格を持つハーレーダビッドソン。そのハーレーの代名詞ともなっているビッグツインエンジンの始まりは、1936年にライバルのインディアンやトライアンフに負けないエンジンの開発から生まれたナックルヘッドエンジンだった。エンジンヘッドの形状が人の握り拳(ナックル)に似ていることからこの名前が付けられたものである。このナックルの登場によりハーレーはオートバイの王道を歩み始めることになった記念すべきエンジンなのだ。
ナックルヘッドエンジン
独特なナックル(握り拳)形状をしたヘッドを持つメカ好きマニアの心をくすぐるエンジンだ。
1946 FL HARLEY DAVIDSON KNUCKLEHEAD
今では調レアものとなったナックルヘッドエンジン搭載の1946年製FL。この重厚でクラシックな雰囲気が堪らない魅力です!
ハーレーのナックルヘッドエンジンは性能もよく当時かなり好評であったのだが、オイル漏れ、オーバーヒート、ロッカーアームの損傷などの故障が頻出するのが欠点だった。そこでそのトラブルの解消を図るために開発されたのが1948年登場のパンヘッドエンジンだ。ロッカーアームカバーが鍋に似ていることからパンヘッドと呼ばれた。このハーレービッグツイン第二弾となったパンヘッドエンジンはとても人気を博して、このエンジンによってハーレーはモーターサイクル産業で不動の地位を固めていくきっかけとなった。
ハーレー、パンヘッドエンジン
ヘッドの部分がほんとにお鍋みたいな形で独特です。
ハーレーのパンヘッドエンジン
こうして見るとやはりお鍋をエンジンの上に被せたようで、パンヘッドと呼ばれるのも納得。
ハーレーのエンジンのなかで最もデザインに優れてその造形美に魅了されたハーレーファンから絶大の支持を集めたのが1966年に開発されたショベルヘッドエンジンである。石油の採掘などに使用されるショベルという機械に似ていることからショベルヘッドという呼び名が付けられた。性能的にもパンヘッド最終モデルより10%の馬力アップが図られた。このエンジンを搭載したハーレーの初期型ローライダーはオートバイ史上最高の美しいスタイルを持つマニア垂涎の逸品である。
ハーレー、ショベルヘッドエンジン
ヘッドの形状がとてもメカニカルかつ洗練された造形美を持つ類い希なエンジンは今も人気が衰えない。
ハーレー、ショベルヘッドエンジンを搭載した初期型ローライダー
重厚な落ち着きのあるキング・オブ・モーターサイクルの若くて颯爽とした息子、プリンス・オブ・モーターサイクルとでもいうべきアメリカンスタイルのオートバイすべての礎となった素晴らしいの一語に尽きるモデル、ショベルヘッドエンジンが輝いて見えるハーレーローライダー!
デザインに優れたショベルヘッドエンジンを搭載したハーレーの時代は、実は暗黒時代と呼ばれることもある。それはAMFという複合企業によって買収されていたハーレーが、日本製バイクなどに負けないように量産体制で作られていた粗悪品が多かったからと言うのであるが、実態はもっと悪徳な買収先を避けてハーレー自身がAMFに買収を提案してその資本力で日本車に較べるとトラブルが多かったハーレーのエンジンの改良に試行錯誤した時期ということのようだ。そんな進化を目指し1985年に生まれたエボリューションエンジンはそれまでのハーレーのエンジンに較べると、何か平凡で物足りない形状となってしまったことは否めない。
ハーレー エボリューションエンジン
トラブルが多いと言われたハーレーのエンジンを進化させたエボリューションエンジン。確かに画期的に進化して故障や問題が激減したが、形が往年のハーレーらしくなくなってしまったのが残念だ。
ハーレーダビッドソン エボエンジン '97 スプリンガーソフテイル
エンジンが進化してトラブルも減ったが、形が今ひとつハーレーらしくないのだがそのサウンドはマフラー次第でハーレーのあの鼓動は健在である・
1998年にエボリューションエンジンをさらに改良され、それまで1本だったカムシャフトを2本に変更したツインカムエンジンが登場する。2007年にはツインカム96が、2011年にツインカム103とより大排気量化が進められた。環境問題に配慮して排気ガスの浄化を図るために燃料混合比を薄めるためにはエンジンを大型化しないと王者の風格ある走りが維持できないということから生まれたエンジンと言うことだ。その後に最新モデルでは1801ccのツインカム110が現れている。
ハーレー ツインカム88エンジン
エボリューションエンジンとさほど形状の変化は見られないが、カムシャフトが2本に変更されてより排気量の大型化が進められた。
ツインカム96エンジン
形は同じだがエンジン排気量が1584ccとなったツインカム96エンジン
ツインカム103エンジン
どんどん大きくなっていくエンジンはコンパクトカーより大きい!
いかがでしたか、キング・オブ・モーターサイクルのハーレーはやはりエンジンもビッグで個性的ですね。こんなにいろいろとあるハーレーのエンジンのなかであなたならどれが好きでしょうか?やはり初期のメカニカルで独特な形状で味のあるナックルやパンヘッドも良いし、オートバイエンジンの不滅の金字塔とでも呼びたくなるショベルヘッドエンジン、そして今や車並みの、いや国産コンパクトカーより大きなエンジンとなっているツインカムエンジン。私としてはメンテナンスにものすごく手間がかかるのを覚悟できるならば、ナックルヘッドのハーレーにぜひ乗ってみたいですね。
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