大型車なのに乗りやすい!?カワサキ・ZZR1400について紹介!
2015/10/30
syun_crowd
みなさんは、カワサキゼッツーという名前をご存知ですか?聞いたことがあるとおっしゃる方もいらっしゃるかと思います。カワサキゼッツーとは、バイクメーカー「カワサキ」がかつて生産していた750cc(ナナハン)バイクのこと!今回はカワサキゼッツー特集です。
カワサキゼッツーの正式名称は750RSだった
皆さんは、カワサキゼッツー、もしくは単に「ゼッツー」という言葉をお聞きになったことがあるかもしれませんね。「ゼッツー」、「ゼットツー」など呼び方は様々ですが、この「ゼッツー」なるバイクは、実は川崎重工業が1973年から発売している750RSというバイクの通称なんです。
欧米で大人気を博したカワサキ「Z1」こと、900RS
欧米では、日本より一足早く、1972年から「Z1」こと、「900RS」が発売され、その無骨さが受けて大人気となりました。日本では、大型二輪の排気量自主規制(当時は上限750cc)があり、900ccのバイクが販売できなかったため、ゼッツーこと、750RSを開発したというわけです。
ゼッツーとしては最終型の、カワサキZ750FOUR A5
正確には、カワサキゼッツーとは、1973年の750RSから、1977年のZ750FOUR A5までを指します。ここまでのバイクは、車検証の型式が「Z2」となっていましたが、これ以降「Z750FOUR D1」からは型式が「Z750D」となり、ゼッツーの範囲に入らなくなりました。
あいつとララバイの「菱木研二」がゼッツーに乗っていた
楠みちはるさん執筆のコミック、「あいつとララバイ」で、主人公の「菱木研二」が乗っていたのが、カワサキゼッツー!ポジションの低いセパレートハンドル(セパハン)と直管タイプの集合マフラーのいでたちは当時のライダーの心をつかみました。
カワサキゼッツー初期型(750RS)
カワサキゼッツーの初期型とは、750RSのうち、車体番号がZ2F-00026~Z2F-03834のものを指します。タンクのカラーは、いわゆる「火の玉カラー」で、この記事一番最初の写真のデザインです。初期型の一番の特徴は、スピードメーターが「220km/h」まであることです。初期型300台がこれにあたり、これ以降は「180km/h」のスピードメーターになっています。
1974年1月からZⅡAが発売された
カワサキゼッツーのいわば、マイナーチェンジは1974年1月におこなわれました。車名は750RSで変わりませんが、カラーリングが緑系、青系、茶系が2通りの合計4通りとなり、「火の玉カラー」は姿を消しました。
1975年モデルのカワサキゼッツーA後期型
ゼッツーAのあとは、ゼッツーBとはならずに、ゼッツー後期型と呼ばれます。ゼッツーAからの主な変更点は、カラーリングが茶ベースに金ラインと、青ベースに金ラインの2種類に変更されたことと、このゼッツーA後期型より、駆動チェーンオイルがシールで封入されたタイプに変更となったため、これまでの「チェーン給油機構」が廃止されました。
1976年から、カワサキゼッツーはZ750FOUR A4となる
1976年のカワサキゼッツーはZ750FOUR A4です。ZⅡA後期型からはカラーリングが変更されました。また、キャブレターが変更されたり、ガソリンタンクにこのA4から、鍵が付くようになりました。これ以前のゼッツーには、タンクに鍵がなかったので、ガソリンが盗まれないか心配でした。
カワサキゼッツーの最終型、Z750FOUR A5
カワサキゼッツーの事実上の最終モデルとなる、Z750FOUR A5は1977年モデルとして登場しました。変更点はカラーリング(ダイヤモンドワインレッドとダイヤモンドスカイブルーの2色)と、このモデルから最高速度180km/hでリミッターが作動するようになりました。
エンジンは空冷DOHC4気筒746cc
シリンダーブロックがブラックに塗られ、精悍なエンジンユニットは、空冷DOHC4気筒746ccを誇りました。最高出力は、ゼッツー初期型で、69ps/9,000rpm、最大トルク5.9kg-m/8,500rpmでした。
今ではバイクも「水冷」エンジンが主流ですが、エンジンブロック表面に施された「冷却用フィン」はバイクの雰囲気がありますね。
カワサキゼッツーを語るうえで外せない、左右4本出しマフラー
カワサキゼッツーといえば、思い出されるのが、迫力の左右4本出しのマフラーですね。ジェット機みたいでカッコ良かったことを思い出します。1つのシリンダーから1本ずつエキゾーストガスを排出するマフラー音は、ややかん高く、カワサキ「Z」のイメージを表すのに最適でした。
フロントシングルディスクブレーキとスポークホイール
カワサキゼッツーの特徴といえば、ホイールがスポークになっていることと、フロントがディスクブレーキになっていることです。ブレーキきゃりぱーの位置が、現在のバイクと異なり、左フロントフォークの上側に装着されています。また、スポークのホイールは、路面からの衝撃をスポーク全体で吸収し、大型バイクらしい乗り心地の向上に寄与しました。
1987年頃から価格が上昇
1987年頃には、前述の「あいつとララバイ」が流行しており、このころからカワサキゼッツーの中古車価格が上昇し始めました。やはりこのコミックの主人公「菱木研二」に感化された人たちが多かったのではないでしょうか?
程度が良ければ500万円も!
中古車はやはり程度がマチマチですので、価格も車体の程度によって変化しますが、総じてこのカワサキゼッツーだけは例外で、最安値で160万円、完全にレストアされ、程度が良いものですと400万円を超えてしまいます。まさに箱スカやケンメリスカイラインGT-Rと同じような状況となっています。
アメリカでは、カワサキのバイクは「Big KAWA」と呼ばれています。カワサキといえば、大排気量の大型バイクが魅力なので、そのように呼ばれるようです。
アメリカでは「Z1」が大人気
ゼッツーの兄貴分「Z1」はアメリカでも大人気で、「Big KAWA」の代名詞的存在となっています。生産から40年以上が経過していますが、カスタムマニアは丁寧に車体をレストアし、ピカピカの状態で乗っています。また、カスタムペイントや、さまざまな部品を交換して個性を演出しています。
こちらも中古車が高値のZ1000R エディ・ローソンレプリカ
Z1/Z2から始まる、カワサキインライン4(直4エンジン)の系譜は今も語り継がれ、世界中に熱狂的なファンを生み出しています。写真のバイクは、これまた中古車市場で非常に高価な、Z1000R エディ・ローソンレプリカです。Z1/Z2のスピリッツが息づいています。
「ゼッツーの再来」といわれた、「ゼファー」
このフォルム、いかがですか、特にリアのカウル形状など、まさしくゼッツーですよね!カワサキゼファーは、「Z2の再来」と言われ、ゼファー400、ゼファー1100が国内外で大人気となりました。
究極のモータースポーツバイク、「NINJA H2R」にも
カワサキが2015年に発表した、究極のスーパースポーツ「H2、H2R」にもゼッツーのスピリッツは受け継がれています。類まれな頑丈なカワサキのインライン4はZ1/Z2から始まっているのですね。
「Z」は後に続くアルファベットが無い!
カワサキのバイクに「Z」の名前が使われた理由は、アルファベットの「Z」はそのあとに続くアルファベットが無いことから、「究極」を意味していました。そういう意味で、Z1/Z2の存在は、カワサキの「究極」を意味していたと思います。
いかがでしたか?カワサキゼッツーにまるわるあれこれを書き連ねてみました。
お楽しみいただけましたでしょうか?
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
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