ターボバイクは乗りこなせるのか?バイクのターボ化について考察

4輪車ではおなじみの「ターボ」ですが、バイクに「ターボ」はあまり聞かないですね~!バイクにターボを装着するとどうなるのでしょうか?乗りこなせるのか?今回は、ターボを装着したバイク、ターボキットを装着した場合の注意点などを考察してみます。

「ターボ」エンジンについて

「ターボ」とは、バイクの排気ガスを利用した「過給機」を意味する!

最近よく聞かれる「ターボ」という言葉ですが、「ターボ」=「速い」というイメージをお持ちの方も多いと思います。そもそも、「ターボ」とはどういうシステムの事をいうのでしょうか?

ターボの目的は加速力とパワー!

ターボの必要性は、エンジンを大きくせずにパワーを絞り出す!

では、ターボはなぜ必要なのでしょうか?エンジンの発揮するパワーは、ガソリンと空気を混ぜて、この「混合気」を燃焼室で爆発させた反動で得ることができます。

つまり、極端に言えば、この「混合気」の量を多くすれば、パワーもより多く得ることができます。

エンジンを大きくすると、比例的にパワーは大きくなる!

ということは、エンジンを大きくし、混合気を爆発させる量を多くすれば、比例的にパワーは出せるようになります。しかし、エンジンが大きくなると同時に、重量も大きくなることが欠点です。

しかし、パワーが大きくなっても、バイクの重量が増えると、扱いにくさが増しますね。

「ターボ」とは、エンジンへ送り込む空気の量を増やす装置!

そこで、エンジンを大きくせずに「混合気」を増やす工夫が考えられました。これが「ターボ」と呼ばれるシステムで、エンジンから排出された「排気ガス」を「タービン」と呼ばれる装置でもう一度エンジンへ送り返してやるんです。

結果、エンジンへ送られる「混合気」が大きくなり、この「混合気」が爆発することでより大きいパワー(加速力)を得ることができるんです。

ターボエンジンがバイクに採用されにくい理由

1.クルマに比べ、もともとのエンジン排気量が小さい!

ターボエンジンは、排気ガスの圧力を利用して「タービン」と呼ばれる羽根車を回転させるのですが、もともと排気量の小さいバイクでは、排気ガスの圧力(排気圧といいます)が小さく、ターボエンジンとの相性があまりよくありません。

2.ターボの部品の分だけ重量が増える

ターボユニットをエンジンとは別に装着すると、当然その分だけ重量が増します。つまり、バイクの総重量が増加し、バイク本来の軽快さが損なわれるという欠点もあります。

3.ターボ独特の「時差」で扱いにくい!

ターボユニットで得られるパワーは、アクセルを開るとすぐに出せるわけではなく、一定の「時間差」
があります。これを「ターボラグ」といいます。つまり、アクセルを開けた後ワンテンポ遅れてパワーが出るという、扱いにくさが発生します。

4.エンジンブレーキの効きが悪い!

ターボエンジンは、自然吸気エンジン(NA)に比べ、圧縮比が小さく設計されます。一般的に圧縮比が大きいほどエンジンブレーキの効きは強くなるので、ターボエンジンは相対的にエンジンブレーキが効きにくくなります。

過去に販売されていたターボエンジン搭載バイク

以前発売されていた純正ターボバイクをご紹介

前章でご説明したように、多少の乗りにくさがあるターボ・バイクですが、比較的軽い重量で強烈な加速を生み出す魅力は捨てがたいものですね。ここでは、過去に販売されたターボバイクたちをご紹介します。

ホンダ・CX500ターボ(1977年)

ホンダから発売されていた、輸出向けCX500ターボです。日本のバイクで初めてターボチャージャーを積み注目されました。最大出力は82ps/8000rpm、最大トルク8.1 kg-m /4500-7500rpmを誇りました。

ホンダ・CX650ターボ(1982年)

1982年には、CX500ターボの改良形、CX650ターボが登場しました。最高出力100ps/8000rpm
最大トルク10.5 kg-m /4500-7500rpmを誇りました。

ヤマハ・XJ650ターボ(1982年)

CX650ターボと同じ、1982年にヤマハから発売された「XJ650ターボ」です。映画「007ネバーセイ・ネバーアゲイン」で主人公のショーン・コネリーが乗っていましたね。最高出力85ps/5,000~8,000r/min、最大トルク7.5kgf/5,000~8,000r/minでした。

スズキ・XN85ターボ(1981年)

1981年に、スズキから発売された「XN85ターボ」です。当時流行っていた「カタナ」のイメージを踏襲しています。最大出力85ps/7500rpm、最大トルク7.8kgf/7500rpmのスペックを誇りました。

カワサキ・750ターボ(1983年)

カワサキから、ターボバイクの最終兵器として1983年に登場した「750ターボ」です。Z750FXのエンジンにターボチャージャーを積み、最高出力はなんと当時としては驚異の112ps/9000rpm、最大トルク10.12kgf/6500rpmを誇りました。

この、カワサキ・750ターボは、他社のターボバイクが乗りやすさのため「ターボラグ」を抑えた設計であるのに対し、いわゆる「ドッカーン」加速する、ターボ本来の勢いを味わえるバイクでした。

現在・未来のターボバイク

1980年代に一時的なターボブームがバイクの世界にも起こりましたが、短命に終わっています。ここでは、ターボ降臨を予感させる現在・未来のバイクを紹介します。

カワサキ・H2R/H2(2015年)

世界を驚愕させた驚異のモンスターが、2015年に発売されたカワサキ・H2R/H2です。過給機はターボと異なる「スーパーチャージャー」を採用し最高出力は驚愕の310ps/14,000rpm、最大トルク16.8kgf/12,500rpmと、もうバイクではないですね!

ちなみに、この「スーパーチャージャー」とは、ターボと同じ過給機でも、排気ガスではなく、エンジンの力でタービンという羽根車を回すものです。ターボと比べ、低速からパワーが出ます。

新時代のターボバイク、スズキ・リカージョン(参考出品)

2013年の「第43回東京モーターショー」で、スズキから新時代のターボバイク、スズキリカージョンが参考出品されました。

エンジンは直列2気筒558ccDOHCエンジンにインタークーラーターボを装着、最高出力100ps/8000rpm、最大トルク10.2kgm/4500rpmを発揮します。いよいよバイクの世界にもダウンサイジングターボ時代が到来したのでしょうか?

市販のターボキットを装着してパワーアップ!

これまでは、最初からメーカーによってターボユニットが装着されたバイクをご紹介しましたが、ここでは、バイクに後付でターボキットを装着する方法をご説明します。

バイク用ターボキットを開発している「METAL SPEED」

東京都八王子市にある、「METAL SPEED」さんでは、バイク用ターボキットを開発・販売されています。通常のNA(自然吸気)エンジンにキットを装着し、ターボ化します。

キットの価格は、装着するバイクにより異なるようです。装着する前に、下のリンクから「METAL SPEED」さんの掲示板へ入り、質問してみましょう。

スズキ・隼のターボキット装着写真

こちらは、テクニカルショップ単車屋 さんの、スズキ隼(2008~)用ボルトオンターボキットです。バイクにターボユニットを装着するのは、大変神経を使う作業です。実績のあるショップにお任せしたほうが良いと思います。

いかがでしたか?
ターボユニット装着の純正バイクや、自慢の愛車にターボキットを取り付ける際のご参考になさっていただければ幸いです。ターボユニットをバイクに装着する際は、実績の高いショップやメーカーに依頼されることをおすすめします。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。

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