日本のモーター技術の最高傑作「ホンダ・カブ」の歴史と魅力に迫る
2016/11/12
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変わらない力と変わる力を持ってるホンダのスーパーカブは不思議な世界を持っている。情熱家、本田宗一郎その想いに技術魂を注がれた若い技術者たちは、リーダーに負けない情熱でカブをつくり、50年以上発売されている。ホンダスーパーカブ、なぜ今も売れ続けているのだろうか?
朝、ホンダスーパーカブのエンジン音で、新聞が配達されたと気づく。街を歩けば必ずホンダスーパーカブに出くわす・・・。スーパーカブを見ない日はほとんどない。ホンダスーパーカブの魅力とは、いったい何だろう?
スーパーカブの歴史 それは1958年から始まった。
1958年当時2サイクル車が多かった時期に、ホンダからOHV、4サイクル単気筒の女性も乗れる、直進安定性が優れた、小柄なパワーのある働くオートバイを目指して開発されたのがホンダスーパーカブです。
現在の仕様は、空冷4ストロークOHC(オーバーヘッドカムシャフト)単気筒で静かでパワフルになっていますが、基本デザインは変わらず。
初代ホンダスーパーカブをデザインされたのは、木村譲三郎氏。
彼のスーパーカブ、デザイン構想時の本人の言葉です。
フロントフォークのデザインなんかは、ディズニー映画「バンビ」を観ていて、疾走しているバンビが急停止するときの前脚が伸びた感じをイメージした。
ハンドルの高さも少し高くしたのは、女性やバイクが好きでない人が仕事で乗る 一般大衆の乗り物だからゆったりとした自然なライディングスタイルにしたかった。
木村譲三郎氏は、ホンダに入る前の学生時代に本田宗一郎から声がかかり、スーパーカブのデザインに取り組んだそうです。
1952年のデザインの前は、自転車へエンジンキットを付けて、当時から「カブ」の名前は存在していました。その後1958年に現在のデザインに変更した際に「スーパー」と付け加えられ、正式名は「ホンダスーパーカブ」略して「カブ」と現在も呼ばれています。
カブ = ホンダスーパーカブ。
スーパーカブ 世界累計台数 1億台間近!
生産台数9000万台超!あと数年で1億台を達成する。
1958年(初年)・・・24195台
:
2008年(生産50年)・・・世界累計6000万台超
2014年(生産56年)・・・世界累計9000万台越
今年の秋にはホンダスーパーカブの世界累計1億台を超える見通しです。
「スーパーカブ」は1958年8月に初代モデル「スーパーカブC100」を発売以来、現在まで延べ160ヵ国※以上で販売され、世界中で愛用されているロングセラーとなっている。また、「需要のあるところで生産する」という企業理念のもと、1961年に台湾でノックダウン生産を開始して以来、生産拠点を拡大。現在では世界15ヵ国16拠点で生産を行っている。
※Honda調べ
ホンダ熊本製作所 スーパーカブがもうすぐ帰って来る!
国内のスーパーカブ生産は、立ち上がり当初(1958年)ホンダの埼玉製作所(旧和光工場)後、1960年~1991年まで鈴鹿製作所で生産。後に熊本製作所へ移管されて、2012年から中国工場で生産変更し現在に至っていますが、近々ホンダの中国工場で製造されているスーパーカブは、日本の熊本製作所へ戻って来るそうです。
そのデザイン 唯一
2014年 国内で初めて、自動車業界でも初の「立体商標登録認可」を取りました。
これは、50年以上一貫したデザインコンセプトを守り続けた結果、デザインを見ただけで「スーパーカブ」と認識されるようになったことが、特許庁の審査で認められ、立体商標登録に至ったそうです。
そして、この年の2月、初代スーパーカブをデザインされた木村譲三郎さんは他界されました。
スーパーカブ伝説
ホンダスーパーカブの耐久性を実証試験した動画です。エンジンオイルの代わりに古い食用油でも・・・、車重の4倍の重さ200kgの荷物を積載しても・・・22mの高さから落としても・・・取りあえず走り出すホンダスーパーカブ
何度みても笑えます。
中国のカブの乗り方
大人4、子供1・・・乗れるだけ乗せる・・・それが中国流
ベトナム流荷物の運び方1
荷物は積めるだけ積め そして 走る・・・
ベトナム流荷物の運び方2
自由過ぎる国?なんでもあり。中国やベトナムなど、どこに行ってもこんな風景を見る事ができます。
街角に至る所にある修理屋
中国もベトナムも壊すまで人を乗せ、荷物を積む
壊れたら直す・・・壊れるまで走る・・・
本当に生活に必要なものなのです。
原付バイク(50cc)で世界&日本一周、電動バイクで世界一周
スーパーカブで南・北米大陸縦断された 藤原夫婦52000キロの旅。
ホンダスーパーカブをこよなく愛する夫婦のツーリング記録を持ち、リトルカブでは、国道1号線~507号線までの全国道(459本)を制覇!さらに道の駅も全977駅を訪問されたそうです。
ホンダスーパーカブに耐久性があるから出来る事なのでしょう。それを実証された方です。
スーパーカブの本 (Baku press books)
著者からのコメント
余りにも身近すぎて、空気のような存在になっているスーパーカブ! この愛すべき乗り物について、もっと理解を深めることで、今より5倍も10倍も「カブ・ライフ」をお楽しみいただきたいと思っています。
スーパーカブに乗る人にはこだわりのある人が多い?と思います。
カブファンの集うサイトもたくさんありますが、ほとんどのサイトでこの本が薦められているようです。
内容は、乗り方の分からない初心者から、エンジンをばらしてみようという玄人さんまで楽しめる内容になっています。
大きな文字と写真つきで読みやすいです。
写真が白黒なのと1994年くらいの型までしか載っていないのが残念ですがカブ自体はほとんど変化していないから問題ないでしょう。
カブ好きならおすすめの一冊です。
HONDAスーパーカブパーフェクトメンテ 車体編 単行本 – 2012/6
オールカラー写真なので綺麗で見やすいです。細かい部分の作業手順、説明も丁寧で解りやすいです。作業に必要な工具も掲載されているので助かります。家に1冊あると便利だと思います。使えます。
HONDAスーパーカブパーフェクトメンテ エンジン編 単行本 – 2012/6
腰下のメンテナンスについてはこれだけでは少し心許ない気がするので、サービスマニュアルを購入するかバイク屋さんにお願いする事をおすすめします。
この本には締め付けトルクの規定値何かはほとんど載っていません。
規定値は、車種/年式で少し違いがあるのでそこまで載っていたらサービスマニュアル要らないですからね。ですが、オールカラーで写真も多く締め付けトルク以外の注意点は概ね載っていますので十分満足です。
私は買って良かったと思います。
世界一の乗り物・・・
乗れば乗るほどカブが好きになる。スーパーカブはフェラリーみたいな特別な存在ではなく、「庶民の足だった」。そういう気負いのない自然の中に存在しているのがスーパーカブ。これからもスーパーカブは乗って 乗って乗りつぶされるだろうし、世界各地で修理を受けながら走り続け朽ち果てていくでしょう。スーパーカブは再生され続ける運命をもち、それが時代を超えた。そして、ホンダを世界一のオートバイメーカーにし、それを不動にしたのはやはり、ホンダスーパーカブだ!と感じました。
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